Crama Sarba

Crama Sarba

 ルーマニアにおけるワイン製造の歴史は時代をはるかにさかのぼり古代ダキア時代に端を発するといわれている。今でも地域ごとの固有ブドウ品種が根強い人気を誇り、その約95%が国内で消費されることから、ヨーロッパ以外では希少価値が高い。ヴランチャ県はそんなルーマニアワインの半分以上を生み出す一大産地。県土の10%以上がブドウ農園という肥沃地帯の中心を占めるオドベシュティ地域に位置するのがクラマシャルバである。

 

 オドベシュティ地域は17世紀の大規模開墾によりワイン農園化が進んだとされる。今のルーマニア建国以前のモルダヴィア公国で愛されたその味は、19世紀には西欧はパリにまでささやかれるようになる。クラマシャルバの歴史はまさにルーマニアワインの国際化が活発になっていった1897年にまでさかのぼることができる。特に広大な土地をもつこのワイナリーはカルパティア山脈のふもとから、クリスマスを意味するクラチウナ修道院までの間に大きく横たわり、その存在感を見せつけている。

 

ヴランチャ県では地理的保護の対象になるブドウ品種がたくさん存在するが、その一つがシャルバ。独特なフローラルな香りと透き通った色合いをたたえる白ブドウ品種で、ルーマニア国内での人気も高い。名前に見てとれるように、まさにシャルバ種を用いたワインの生産で名声を博してきた歴史をもつのがこのワイナリーの特徴だ。

 

 

ほかにもEastern Eggでも取り扱っているバベアシュカ・ネアグラやフェテアスカ・ネアグラといったルビー色に輝く赤ワインにも定評があり、国内外の受賞歴を重ねることによって、数多くのワイン愛好家の目に触れるようになった。最近はヨーロッパ諸国への販売も増えており、パリやウィーンの街中で彼らのコレクションを見かけることも決して驚きではないだろう。

ブログに戻る